ラッキー90M-S 『水平調節をする』の巻 その5 ~プリント結果編~

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          Asahi-PENTAX SL + EBC Fujinon 55/1.8 + Fuji NEOPAN PRESTO


引き伸ばし機90M-Sの歪み調節を一通り(個人で思いつく範囲ですが)5回にわたってやってきて、
いよいよ焼き付け作業をやってみました。

7枚焼き付けしたうちの1枚がこの写真。フラットベッドのスキャナーで読み込みましたので、参考にはならないと思いますが(苦笑)、
自分としては、上々の結果です。


●水平調節について
ピントルーペで粒子を覗いた段階で、調節前では、画面の中心から左右を見比べたときに
明らかに粒子の見え方に違いがありました。
調節後はそのズレが肉眼では分からないくらいまで改善しました。

●ネガキャリアの押さえガラスの影響
ガラスを取付ける前とあとに、それぞれ同じ写真を焼いてみましたが、ガラスによる不自然な影響は
見られなかったので、これも大丈夫そうです。


僕は作り手のプロではありませんから、歪みを計る測定器や道具などは当然ながら持ち合わせていません。
あくまで個人のユーザーとして、手に入る道具などを活用しながら、自分で出来る範囲で、しかも
肉眼で不自然さが見られないレベルまででしか手を加えることは出来ませんでした。

ですがまあ、何も手を打たないよりはよほどいいだろうという観点から自分なりにやったつもりです。
実際にプリントしてみて、★劇的に仕上がりが変わった★という所まではさすがに言えませんが、(^_^;)
片ボケの確率は確実に減りますし、それに歪んだままプリントすることを思えば、
気持ちの問題で、なによりプリントするときの安心感が違ってきます。

引き伸し機の水平調節に関しては、ネットで検索してもあまり見かけませんでしたし、
旧ラッキーの藤本事業部がついに引き伸ばし機の販売を終了した状況下では、
まだまだ銀塩プリントを愛し楽しもうという方々の中には、ある程度なら自分でメンテしようという方も
おられることでしょう。
(実際にされている方もたくさんおられると思います。)

もし、古い引き伸ばし機を手に入れて、これから少し手入れをしようという方がおられたら、
少しでも何かの参考になれれば嬉しいです。
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by tatsuya-zz | 2013-05-13 22:26 | 暗室

ラッキー90M-S 『水平調節をする』の巻 その4 ~ネガキャリア編~

水平調節の最後として(多分・・)、ネガキャリアを改造します。
90M-Sに付いていたキャリアは単に35mmフィルムの画面サイズの四角い穴が開いた標準タイプ。
このままでもプリントは可能ですが、フィルムのカールがキツいとキャリアに挟んでもどうしても周辺部が浮いてしまい、
また、露光時間が長くなるほど、露光途中にランプの熱でフィルムが浮き上がってくる危険もあり、
そうなってくると、焼き付けの際周辺部のピントが甘くなってしまいます。

これを防止するため、フィルムの平面性にこだわる上級者向けに、キャリアに押さえのガラスが付いた
DXネガキャリアというものが発売されていましたが、すでに絶版で中古市場でもなかなかお目にかかれず
あっても非常に高価な値段で売られていたりします。

そこで、最も安くで済む方法として、自分でガラスを取付けることにしました。
以前にヨドバシで売られているライオン製ガラスネガキャリアなるものを買ったのですが、
ニュートンリングが発生してしまい、プリントには不向きだと判断。



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そこで白羽の矢を立てたのが、GEPEのアンチニュートンガラスが付いたスライドマウント
ヨドバシで1600円ほどです。35mmフィルム用よりももう一つ上の、37×37のタイプを買いました。




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マウントからアンチニュートンガラス(片面がザラザラになっている方)の方だけをマイナスドライバーを使って取り出し、ネガキャリアに接着剤で貼り付けます。
どうせならと、片面だけじゃなく上下に付けてネガをサンドイッチするようにしました。



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拡大するとこんな感じ。当然ながら、アンチニュートン面はフィルムに接する方に向けて貼り付けます。その際、何もしないままではガラスの端辺のエッジがネガに傷を付けてしまうので、貼り付ける前にフィルムに当たる側の面の4辺を耐水ペーパーで軽く面取りしました。




ネットで検索すると、よくフィルムをフラットベッドタイプのスキャナーで読むときに素抜けのフォルダーではネガがカールするので、
無反射ガラスを買ってきてカール防止用にセットする人が多いようです。
デジタルの世界でも、フィルムを扱うところまではアナログですから、悩みは同じですね。

さて、一通りの対策は立てたつもりですので、これで何事もなく焼き付けが出来れば万々歳です。
結果は後日報告できればと思います。


※追記
実際にネガを挟んでみたところ、ニュートンリングは出ませんでした。(^^)V
さすがはアンチニュートンガラス!

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by tatsuya-zz | 2013-05-09 22:16 | 暗室

ラッキー 90M-S 「水平調節をする」の巻 その3 ~レンズボード&支柱再び編~

引き伸し機ラッキー90M-Sの水平調節はつづきます。
(GWのうちの1日を使っていじっていました。)



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レンズを取付ける台座であるレンズボードの水平を、台板とネガキャリアのそれと合わせる作業です。




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ボード自体の水平は引き伸し機の構造上とても見にくいので、レンズを取付けて先端にガラス板を当てて計ることにしました。光軸に対してレンズの先端の面は垂直であろうという仮定での作業ですが。。




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若干のズレがあった場合、ボードにセロテープを貼るなどして、水平がうまく合うように調節。ボードは上から板バネで押さえているだけの単純な構造なので出来る技です。





ここでひとつ、重大な問題が発生
なんと、ヘッドを上げ下げしたときに高さによってヘッドの水平が狂う事が発覚。
おそらく、支柱がまっすぐではなく微妙にカーブしているのでしょう。。
なんとも世話が掛かります。(`ヘ´) プンプン。




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前回水平を合わせた位置よりも試しにヘッドを引き上げて計ってみたところ、この状態。




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ここで役に立つのがヘッドを固定しているネジ。90M-Sはヘッドを90°回転できるようになっているので、このネジを緩めて水準器が水平を指すまでヘッドを回す。




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合わせ直したのがこの状態。




・・・となると、僕の90M-Sの場合、実際に引き伸ばすときにはヘッドを動かして倍率を決め、
焼き付けの前にその都度ヘッドの水平を見直さなければいけません。
ただでさえ製造時期が古い引き伸し機であるがゆえ、支柱の剛性が弱い機種ではこのくらいのことは
覚悟の上で使うくらいの根性が必要かも知れませんね。

更につづきます。


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by tatsuya-zz | 2013-05-06 22:05 | 暗室

ラッキー 90M-S 「水平調節をする」の巻 その2

花粉症の悪化、プラス風邪引きというダブルパンチで体調を崩しておりました。。
鼻水は止まらないし、頭はボーとするわ、頭痛はするわ、節々が痛くなってくるわで、もうたいへん。(×_×)
迷ったあげく、火曜日の仕事帰りにかかりつけの診療所へ行き、薬を処方してもらったら
格段に(!)良くなりましたー。\(^^@)/
下手に長引かせるよりも、早めに診てもらった方がいいな~・・とつくづく実感した次第です。

さてさて、引き伸し機の水平調節のつづきです。

前回に書いた「台板の反り」をどうするべきか悩みつつ、とりあえず普段使っているイーゼルを置いて水平を見てみることに・・・。


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中央はまずまず水平な状態。でも・・・



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端を計るとこんな感じ。
やっぱり台板が歪んでいるせい??




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これってもしかして、イーゼル自体が反ってるんじゃないのか??という疑問が湧いたので調査。こんな時に便利な道具はアルミの定規。ある程度の真直度が測れます。
定規を当ててみると、案の定イーゼルに反りが・・。




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台(うちでは背の低いタンスを利用。)の角を使って反りを少しずつ修正。2枚羽根でスチール製というこの手のイーゼルは意外と簡単に曲がるので、曲げるときはあまり力を入れすぎず慎重に。。




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何度もやり直してやっとこの状態。慎重に・・・と言いつつ、実は力を入れすぎて曲がりすぎ、何度もやり直しました。(汗)




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全体の水平度を何とか均等に持って行き、最後はイーゼルの右端の下に新聞紙を噛ますことでようやく全体を水平に持っていくことに成功。これはきっと台板の反り方が平均的ではないせいなのでしょう。このタイプのイーゼルはけっこう柔いので、毎回プリントするごとに反りをチェックした方が良さそうです。
やはり、頑丈なイーゼルが欲しい・・・。(・_・、)




これでいよいよ焼き付けをして結果を見る段階になんとかこぎ着けました。
本当は20日の祝日に結果を見るところまで行きたかったのですが、
風邪をこじらせたくなかったのでイーゼルの調整が終わったところまでにして
あとは休養しました。(笑)

焼き付けは次の休みに変更です。吉と出るか凶と出るか、
結果は追って報告いたしやす。(ロ_ロ)ゞ


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by tatsuya-zz | 2013-03-21 22:09 | 暗室

ラッキー 90M-S 「水平調節をする」の巻 その1

我が家に引き伸し機 『ラッキー90M-S』 がやってきて、間もなく早1年。

いまさら・・・な話しなのですが、
ある写真を焼いたときになんとなくピントが均一に来ていない違和感を感じたことがあるものの、
特に気にせず放置していましたが、そのことがずっと頭に残っていて
ある時に90M-Sを真横から見たら、なんとヘッドが前かがみになっていることに気が付きました。

じつは4月初めに展示を控えていて1枚半切を焼かなければいけない予定で、
えらいこっちゃということで急遽水平調節に挑戦することに相成りました。



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まず、基準である垂直を地球の重力の力を借りて作成。
本当は糸のような細いものが一番いいのですが、見やすいように我が家にあったビニール巻を利用。
必要最小限の細さに手で縦に切り出す。




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引き伸し機の後ろにおもりを付けて垂らした状態。
左右のゆがみは肉眼では感じられない程度。




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90°回転させて真横から見た状態。
ヘッドが前かがみになっているのがお分かり頂けるでしょうか。




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ちょっと分かりづらいでしょうが、てっぺんのランプ位置調整軸と、下のレンズの位置が、
赤いひもに対して左右対称にずれているのが分かっていただけると思います。




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ここで登場するのが水準器。90M-Sを置いてある部屋は和室。つまり畳敷きなので水平は一定していません。
なので木のテーブルの上に設置しているのですが、テーブルの水平は下が畳なのであえて無視し、
90M-Sの台板を水平に持っていき、ここを基準とすることにしました。




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実は台板が経年変化で真ん中が凹むように反っていることが判明!!。
ここではあくまで台板の中央が水平になることを、まずは目指す事にしました。
台板を支えている足は木ネジで止まっているだけなので、プラスドライバーで外してスペーサーを入れます。
スペーサーに使うのは市販のワッシャー。微調節が出来るようにt=1.0、0.6、0.3mmの3種類を買いました。
スペーサーを入れては水準器で測り・・・の繰り返しで、四隅の足の高さを水平が出るまで調整。




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調整し終わった状態。まあこんなものかな・・・と。

つぎは支柱のゆがみを直しに掛かります。
台板に対して、フィルム面も水平にしなければいけません。
ここで問題になるのは、ヘッド全体のゆがみ。

つまり、設計上ではランプの光軸/コンデンサーレンズ/ネガキャリア、そして引き伸ばしレンズと、
すべて一直線に並びなおかつフィルム面は光軸に対して垂直になっているはず。
ここはさすがに厳密に調査するのは難しく、目で見た限りではとくに歪みがあるところは見られないので、ヘッド部分に関しては基準を保っていてくれているであろうという仮定の下での作業ということになることをご理解下さい。。




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ネガキャリアに以前に購入したガラスネガキャリア(ライオン製)を挟みます。
これも、ガラスに極端な歪みがないとの仮定の下です。
(”仮定”が多くてゴメンナサイ。)




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ヘッドにセットし、ガラスの上に水準器を置く。




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台板をとりあえず水平にしたにもかかわらず、やはりこれだけの歪みです。




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支柱部分にもスペーサーをかまします。
ここも水準器を見ては支柱根本のネジを緩めて調整の繰り返し。
紙をひいているのは支柱とワッシャーが金属同士で滑るのを防ぐため。
紙を噛ますと支柱がぐらぐらしなくなります。




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調整終了。あくまで肉眼での確認ですが、まあこんなものでしょう。




ほかにもっといいやり方があるのでしょうが、まずは素人なりに思いつくことを精一杯やってみました。
こんどは台板の歪みによるイーゼルの反りへの対策に入りますが、ここからは次回に続きます。。。


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by tatsuya-zz | 2013-03-14 23:05 | 暗室

PEAK 小穴式ピントルーペⅡ型 

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かねてから人づてに、或いはネット上で、「これは本当にいい。」という評価を耳に・目にしてきた
PEAK製(東海産業)の小穴式引き延ばし用ピントルーペⅡ型をついに手に入れました。

・世界中探しても、これより優れているものはない。
・ケタ違いにピントが合わせやすい。

などなど、数々の良いうわさは聞いていました。

じつはつい半年くらい前までは小穴式ピントルーペの存在自体を知りませんで、(笑)
ギャラリー壹燈舎さんで展示などに参加するようになってから、オーナーさんやそこに来る
常連さん達からその存在を教えてもらったのがそもそものきっかけ。

ネットで調べてみると、「買い換えて良かった。」とか、「他のものと全然違う。」なんていう評価を
どんどん目にするもんだから、ぜひとも手に入れておかなくてはと。

Ⅰ型~Ⅲ型まで3種類あるのですが、Ⅰ型は個人ユースではややオーバースペックで、
価格も新品で2.5万円するなど結構高め。
3型は逆に6千円台(それでも6千円!)で買えますが、値段の割にあまり旨味がないとのことで、
個人で使うならⅡ型で十分・・・であるらしい。

で、少しでも安い方が当然いいので中古で探し回るが、これがまた滅多にお目にかかれない。
そんなある日、東京のとある中古店のツイッターでポンとⅡ型が3千円ちょっとで出たので、
「やったー!」と思い翌日電話したら、即売れてしまったとのこと。。

良いものは、すぐに売れるんやね~。。

ヤフオクでもⅠ型はたまに出てもⅡ型はなかなか出てこない。
出ても8千円超えまで値段が釣り上がるようで、
『それやったら、いっそのこと新品買ってもええんとちゃうん???』 という発想に至ったわけです。

なにせ「一生物の代物やで~。」と直に声を聴くくらいの価値があるものであることは間違いないらしく、
本当に良いものなら、思い切って新品を買ってでも手元に置いておきたい。
今でも造り続けてくれているメーカーへの敬意にもつながるというもの。

方針転換で、ヨドバシやネットで扱っているところなんかを探してみると、
これがまた何処の店も★品切れ★、しかも★入荷未定★。

”もしかして、生産終了か?!” という不安が頭をよぎり、
それならメーカーに直接聞いてみよう!・・・ということで、東京にある東海産業さんに電話してみると、
「つい最近まで在庫を切らしておりましたが、今は出来上がって在庫があります。」
という朗報が。\(^^@)/

さっそくヨドバシに電話で注文することに。電話に出た店員のお兄ちゃんが、

『Ⅱ型は生産が完了しているようでして・・』 

そう来ると思った。でも兄ちゃん、ネタは挙がってるねんよ。

「いや。メーカーに聞いたら、在庫あるってお店に行ってくれって言われましてね。(ホホホ)」
『そうですか?!一度問い合わせてみます。』

というやりとりがあり、若干の価格改定(ちょっとだけ高くなった)がありましたが、
約1週間ほどで無事に取り寄せてもらいました。

実際にネガをセットして覗いてみると、やはりうわさ通りで素晴らしいの一言です。
何が良いかって、
●とにかく明るくて、拡大した粒子が見やすい。
●レンズからの光の方向に対して20°の範囲まで陰らずにバッチリ見えるので、
 少々の倍率ならイーゼルの端っこでもピント合わせが問題なくできる。

なけなしの貯金をはたいた甲斐がありました。
お探しの方、今ならまだ在庫があるかも知れませんよ。(^^)
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by tatsuya-zz | 2012-11-12 23:03 | 暗室

こだわり=所詮は好み

ネットで暗室作業についてアレコレ調べていくと、
”カメラのレンズと同じように、引き伸ばし用のレンズも自分にあったものを選ぼう。”的な記事をちらほら見かけた。

学生時代やラボ時代には当たり前のごとくEL-nikkorを使っていたので、何も考えずにEL-nikkorの50mmを買ったのであるが、こだわる人たちはドイツのシュナイダー・クロイツナッハローデンシュトック、更にこだわる人はライカのフォコマート(レンズは純正のフォコター)を愛用しているとか。

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確かにヤフオクなんかを見ていると、これらのレンズはけっこう高値で売れている。
日本ではニッコールの他にフジノンが有名ですが、ニッコールはカリッとしていてフジノンはホンワカした感じに仕上がるとか、日本製よりもローデンシュトックのレンズは素晴らしいだの、いやシュナイダーの方が綺麗に仕上がるだの、人によって言うことはバラバラ。(笑)
更には同じニッコールでも63mmというのがあって、イメージサークルが大きいので全体的にビシッと仕上がるとか、40mmレンズもぜひ手に入れよう・・・みたいな感じで、ごくマニアックな人たちの中でさえ(←失礼)色んな情報があるものだと逆に感心してしまうほど。。

まあ確かに、焦点距離の長いレンズを使うほど、最も画質のよい中央部分で投影されるので画質は良くなると一般的には言われていますが。。



で、例えば35mmの原板を焼くに当たって、
(1)40・50・63ミリのレンズではどれほどの違いが出るのか・・?
(2)ドイツ製のレンズってホントに凄いの・・?

という疑問をギャラリー壹燈舎の代表、スギモトさんに聞いてみたところ、
大伸ばしをすれば確かに違いは出るが、こればかりは好みがあるからな~・・とのこと。
なんなら貸すので使ってみたら??という有り難いお言葉に甘え、
El-nikkor 40mmとシュナイダーのコンポノン60mmを借りて4切Wサイズで焼いてみることに。。

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確かに40mmでは50や60に比べ、イメージサークルがギリギリなせいもあってか周辺部の画質が若干甘くなる感じがしたが、それでも並べて比較して初めて分かる程度。単体で見ると違和感は全くナシ。
60mmは50mmレンズと比べてもほとんど違いは分からなかった。
コントラストや階調表現については40と50は同じニッコールだけに全く同じだったが、コンポノン60mmはなんとなくシットリした感じに仕上がったのは、やはりメーカーの違いによるものか・・・。



ここで得た結論はひとつ。

★こだわりは、所詮はやっぱり好みの問題・・★

「こんな感じに仕上げたい」というイメージを掴んだら、それに合わせたフィルム選びから撮影の仕方、露出加減、現像加減、そしてプリント・・・といろんなプロセスを踏んで写真は出来上がるので、まずは基本となる軸を作って、そこからゆとりが出来れば機材にこだわるも良し。

まずはニュートラルなネガづくりを目指しましょうよ・・と思ったのでありました。(笑)
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by tatsuya-zz | 2012-05-18 22:55 | 暗室

そして 『ラッキー 90M-S』

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かくして・・・新たに引き伸し機を探すべく、悩ましい日々へと突入。まず、ターゲットとしては、

●その壱 何も小細工せずに35mmのネガが焼けるもの。
●その弐 出来れば6×9まで焼ける余裕があるもの。

新品(現行品)は、一昔前に比べて値段が倍以上(!)に上がっているためまず却下。
当然のごとく中古品となるわけですが、お店ではほとんど置いてません。(特に大阪近辺では。)

理由は売れないから(笑)。
それに、場所もとるのでたいていのお店は嫌がるらしい。

東京で暗室関連で有名なのがフジヤカメラ日東商事
あと神奈川や愛知にも扱っている店がありますが、
一番安いのはフジヤカメラで、その分店頭に出るとすぐに売れてしまうようで、僕が電話したときにも在庫ゼロでした。

やっぱりヤフオクかな~・・・と思いつつ、色んな人に聞いたりネットで調べたりで絞り込んでいきまして、
自分の部屋に置くのでデカすぎず、かつそのまま台板上で半切当たりまで焼けるもの(40mmレンズ可)という条件に辿り着き、

フジ B-690
ラッキー 90M-S   このどちらかにしようと。

そこからまた四六時中&仕事中も悩みつづけ、悩みすぎてヤフオクでどんどん他の人が落札していくのを見ては
あ~、アレにしとけばよかった・・』  『あ~、コレにしとけばよかった・・』と、
まさに二兎追うものは一兎をも得ず状態が3週間ほど続き、
最終的にはラッキー90M-Sに狙いを定めてようやくヤフオクで落札しGetしました。

決め手となったのは
・B690よりも若干倍率が高くまで行ける。
・ランプの熱を抑える防熱フィルターが付いている。(B690にはない)
・製造中止になるまで30年以上モデルチェンジしていなかったロングラン機種。

フジは自社製造からLPLのOEM供給委託に切り替え、その後早々と撤退しましたが
ラッキーは会社こそケンコーに吸収されたものの、事業は継続し今でも受注生産してることからも、
引き伸し機としては90M-Sの方が信頼性が高いと踏んだのです。
(メーカーの姿勢とか、そういうところはけっこう意識します。)

かの森山大道さんもコレを使っているらしいですね。(今でも・・かな?)

あ、そうそう。

ドナドナした45Sは全く使わなかったわけではありません。
事後報告になりますが、大阪・南船場にあるギャラリー・壹燈舎さんの
開業3周年記念グループ展『写真とともに』(4/3~4/8)に参加しまして、その時に展示した2枚の作品の内1枚は
45Sでプリントしたものを出しました。
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by tatsuya-zz | 2012-05-07 23:00 | 暗室

いきなり障害発生・・・さらば45S(涙)

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さてさて、持って帰ってから気が付いた重大な問題とは、、、
結論から言うと、

★この引き伸ばし機は4×5版専用だった。★

引き伸し機というのは構造自体は単純なので、原板の大きさによる違いなんていうものはない・・・と思っていたのが大間違い。

まず、ネガを挟んでセットするキャリアが4×5専用で、キャリアが入る部分も見るからに
4×5しかセットできない造りなのです。
説明すると長くなるので細かいことは省きますが(笑)、35mmフィルムを無理やり入れようとすると
下手すると折れてしまう危険が・・・。

キャリアは自分で黒い紙を貼ったりして何とか使えないことはないのですが、本体側を自分で改造するとしても
精度が狂ってしまったら元も子もない。。。

それでもまあ、せっかく整備したんだからと、4カットくらいしかない短いネガを無理やり挟んで
同時に買ったEL-nikkor 50mm F2.8を付けて照射してみることに。
部屋の電気を消してスイッチを入れ、ボヤッとしたものがイーゼルに写し出され

『おっ、ついたついた。』

そこからピントを合わせるノブを回し続け、だんだんと画像が何かの形に見え始めてきたときに
コツン・・あれ?そこから上に行かない。
え??ここが限界か??   ・・・なんと

★ピントが合わない・・★

伸ばし機の前に座ったまま、頭の中が真っ白になりました。『?????』
何でピントが合わないの?
意味がわかんなーいっ。

慌ててネットで調べましたが、45Sという機種が古すぎるのか、なかなか検索にヒットせず、
唯一、とあるレンタル暗室で過去に45Sを使っていたというブログの記事を見つけ、
次の日の昼休みにそこに電話して聞いてみると、

「いや~、35mmも使えると思うんだけど、なにせだいぶ前に処分しちゃったからな~。」
『分かりませんか・・』
「75mmのレンズとかでやってみたらどうですか?それでもピントが合わないのなら、他に原因があるかも。」

というわけで、職場の先輩に75mmを貸してもらい、やってみたら
『いけたがな!』
そう、見事にピントが合ったのです。

じつは4×5の引き伸し機を今でも販売しているラッキーの事業部(現・ケンコー)にも電話で聞いてみたところ、
ラッキーの450M-Dでは50mm以下のレンズを使う場合は、レンズボードを凹みボードなるものに交換しないといけないそうです。

調べてみて分かったのですが、4×5用の標準レンズは135mmなので、大判の引き伸し機ではピントの可動域も
それに合うよう設計されており、135mmと比べてフィルム面との距離が近くなる50mmレンズでは
引き伸し機の可動域を越えてしまうため、フィルムの位置にレンズを近づけるための処置をしないとダメらしい。

そういえば、昔プロラボで働いていたときにフジのでっかいラボ用の引き伸し機を使ってたんですが、
50mmレンズの時にはレンズのマウント部分が凹んだボードが付いてたな・・・と思い出した。f(^ー^;
当時はボードごと交換して使ってたので、その辺まったく意識してなかったのです。

うーん・・・無知というのは恐ろしい。。

フジの45Sは古すぎて、メーカーはもとより、ヤフオクなどでもそういったパーツや
35のネガキャリアなんかは出てこないようで、
悩んだあげく、タダでもらった45Sはドナドナすることにしました。。(・_・、)

そろえた薬品タンクやバットたち、ごめんな・・おいちゃんが不甲斐ないばっかりに。
しかし、タイマーやイーゼルなどの用品を必死でかき集めた手前、ここで引き下がるわけにはいかない。

こんどは安心して35mmを焼ける伸ばし機を手に入れればいいんだ。
そうだ、そうしよう!

・・・ということで、必死で中古カメラ店やヤフオクで探し回る日々が始まるのであります。

・・・つづく。
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by tatsuya-zz | 2012-05-06 16:38 | 暗室

引き伸し機がやってきた!

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すっかりご無沙汰してしまいました。。

記事を書いていなかった期間、何をしていたかというと、
じつは着々と 【 自宅に暗室を作ろう計画 】 をひそかに実行していたのでありました。

今までは、「銀塩写真やってまぁーす♪」と言いつつも、フィルムの自家現像止まりで
スキャナーで読み込んでブログにアップして終り・・・でした。
たまに写真展に出すときにはレンタル暗室(北浜のB工房さん)を借りて対処してきましたが、
時間や費用の制約もあって、100%やりきるところまではなかなか・・・というのが率直なところ。

そこへあるキッカケがやってきたのであります。

職場の先輩で同じく写真をやってる人から、『あるカメラ屋で“引き伸し機タダでいらんか?”と言われた。』という情報を入手。

「タダならもらわない手はない」と、後日早速何も知らないフリをしてその店に行くと、
ゴチャゴチャと置いてある中に古ぼけた大きい引き伸し機が1台。

★ほほう、コレか~★と思いつつ、いきなり下手に伸ばし機のことを聞くと、
値段を付けて売りつけられる危険があったので、何気なく店主のおっちゃんに
『引き伸ばし用のレンズってあります???』と聞くと、
「兄ちゃん、そういうのやるんか?」

★おお、食いついてきたー!★と思ったが極力表情に出さず、

『ええ、まあ・・・』
「それやったら、この引き伸し機、要らんか?邪魔やからそろそろ処分しようかと思ったところや。」
『ええー、ホンマですか?! それやったら貰っていこうかな。。』
「おおー、持って行け、持って行け!レンズは買ってってよ。」
『いやー、ちょうどクルマで来たんで、積んで帰りますわ~。』(←怪しい)

・・・てなわけで、初めて我が家に引き伸し機なるものがやってきたわけですが、この引き伸し機、Fujifilm(フジフィルム) 45Sと言いまして、
4×5版用のかなりデカい、しかもかなり昔の機種で、
各部はもう埃とサビだらけ。。

休みの日に必死で分解してランプやコンデンサーレンズ、支柱や台板など掃除してグリスを差して、
何とか使える状態にまで持って行ったところで、もらってきたときには気付かなかった
重大な問題が発覚したのでありました。

・・・つづく。
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by tatsuya-zz | 2012-05-05 14:46 | 暗室